9月6日未明に発生した北海道地震。
停電も復旧し学校も始まり少しずつ日常生活に戻ってきたので、忘れない内に自分が体験した事をまとめました。
テレビで報道されるような大きな出来事はなかったけれど、地震と停電が起こった記録とします。
子供たちには電気が使えない生活は初めてで、電気のありがたみを実感した38時間でした。
備えをするにあたっての参考になれば良いな。
平成30年9月6日午前3時8分、地震発生
この時、私は夫や子どもたちと寝室で寝ていました。
枕元に置いていた自分のスマホや夫のスマホ・会社の携帯から耳なれないアラームが鳴り響き、起きた時にはすでに揺れていました。
初めはドン!と下からつき上げるような揺れ、その後に左右に1mくらい振られていたのではないか?と思うくらい、大きな揺れが来てなかなか止まらない。
1分間くらい揺れていたのではないでしょうか。
人生の中で一番大きな地震でした。
上の子はなかなか止まらない大きな揺れで怖がってしがみついてきました。
すぐ後、震度5弱と発表されました。
幸い我が家では大きな被害はなさそうだったのでそのまま寝ようかな〜とベッドでゴロゴロしていると少しして電気が落ちました。
とは言っても就寝中だったので豆電球が切れ非常灯が点いたくらい。
窓から外を見てみると線路の向こう側の街灯は点いていたので、まあすぐ復旧するだろうと思っていました。
さらに少し経った頃、近くに住む実家の母から携帯電話に連絡がありました。
ケガなどは無かったので良かったのですが、実家の二階に置いてあったピアノが地震の揺れで15cm程動いてズレたそう。
また、ガラスのライトが棚から落ちて割れたり、食器棚の扉が開いたりしたそうで心配して連絡してくれたんですね。
話を聞いてスマホのライトを点けキッチンやリビングに行ってみると、高い場所に置いてあった物が床に落ちていて。
すぐ片付いたので寝室に戻ってまた窓から外を見てみるとさっきまで点いていた線路の向こう側の街灯の電気も消えていました。
上の子はすっかり怖がってしまって寝つけないので携帯電話(ガラケー)のワンセグTVで地震のニュースを見ると停電が自分達の住んでいる地域だけでなく、ほぼ全道すべてで停電になっている事を知りました。
ネットも自宅のwifiは停電で使用できませんが、ドコモの4G回線で接続はできており、この時ツイッターで見た、
「今日透析の日なのに、病院やばい地下鉄動くか、まじ死ねる」 (要約)というつぶやきが印象に残っています。
朝になっても停電復旧せず
朝になれば停電も解消されるだろうと思っていましたが、残念ながら復旧はしていませんでした。
小学校は臨時休校となり、幸い天気の良い日で日が昇れば TVが点かないくらいで停電しているという感じがあまりせず、TVも電車の音もないすごくゆったりとした時間の流れの朝でした 。
ガスと水道は使えたので簡単な朝食をとってゴミ出しのついでに近所のドラッグストアに歩いて行ってみることにしました。
下の子のおむつとトイレットペーパーのストックが無く、トイレットペーパーはあと2巻き分しか無かったためです。
開店するかどうかもわからなかったのでお散歩がてら様子を見にとりあえず行ってみると9時の開店時間前にもかかわらずすでに行列ができていて、あわてて並びました。
営業は開始しているものの入場規制をしていて飲料は2L・500mlおひとり様各2本までと制限ももうけられていました。
我が家は食料も水も多少備蓄があったのでおむつとトイレットペーパーさえ買えればとあまり深刻に考えてなかったのですが 、食料を買いたい人、飲料を買いたい人、生活用品を買いたい人すべてが合わさっての大行列になってしまうんだと実感しました。
食品も扱っているお店だったので、ホームセンターなら早くおむつとトイレットペーパーを買えるかと思い近くのホームセンターの様子を見にも行ってみましたが、そちらも長蛇の列。
結局買い物できたのは3時間以上たったお昼過ぎ。
水やガスボンベ、乾電池や充電器の類はすでに売り切れていましたがお茶やおむつ、トイレットペーパー、レトルトカレー、 おかし等必要な物は買えました。
上の子が下の子と遊びながら一緒にいてくれて、下の子もあまりグズらずベビーカーでお昼寝してくれたのでなんとか運良く長時間並ぶ事ができたのだと思います。
途中でお店で溶けてしまう前のアイスを無料で配ってくれたのも、すごく日差しが強い日だったのでとても助かりました。
長時間並んでいる中で小さなお子さんがグズってしまったり、 トイレに行きたくなってしまったりしても周りで並んでいるお母さんたちの協力があったりして、ワンオペで子どもを見ている身としてとてもありがたいなと思いました。
また、列にずっと並んでいる間に「6時間後に断水する」という話を耳にしました。
朝9時前からドコモの4Gの接続もつながりにくくなっていて、ネット検索以外にもLINEの友だち登録もできなかったりメッセージも送受信ができなくなってきていました。
通話も会話が成立しないくらい途切れ途切れで「6時間後に断水」が本当の話なのか判断できず、いつから6時間後なのか?いつまで断水になるのか?等知りたい事は何もわからないので非常に不安になりました。
なので、買い物を終えお昼ごはんを食べたあとは情報収集につとめました。
ラジオが無かったのでワンセグTVと、auのガラケーは通話が安定していたので道外に住む姉に連絡して知りたいことを調べてもらいました。
iphoneの充電は午前中にみるみるうちに減って1桁台になっていたので、車で充電しながら車庫で停電に使えそうな工具ライトのバッテリーを探したりナビのTVで情報を得たりしました。
姉からの連絡で断水はデマの可能性が高いこと、停電の復旧見込みは1週間かかるという話があったりもう少し短くて済むかもという報道もあって復旧のめどは立っていないようだと教えてもらえました。
断水はとりあえず買い物から帰ってすぐにお風呂と大きな鍋やペットボトルに水を入れておきましたが、デマとわかってホッとしました。
夜も停電解消されず。自宅でキャンプのよう
停電が解消しないのであれば照明の変わりになるものを確保して、明るいうちに夕食を食べ終えておきたいと思いました。
ガスと水道は止まらず使えていたので土鍋でお米を炊き、冷蔵庫に下ごしらえをして入れてあったお肉を揚げてザンギを作りました。
冷蔵庫にあって使いきれない肉類は少しでも長く保存できるように下味をつけたり冷凍庫へ入れたりしておきました。
パパも帰ってきて、いつもより少し早い夕食にしましたが少しずつ日が暮れてきたので、LEDライトやアロマキャンドルを使って灯りをとりました。
暗くなってくるとトイレやキッチン、洗面所に灯りが無いのはとても不便だったのでクローゼットで使っていた電池式LED人感センサー付ライトをトイレとキッチンが洗面所の2ヶ所に置いて使いました。
日没がだいたい18時頃だったので18時45分くらいにはもう外も真っ暗になりました。
上の子はキャンプの経験もなく夜になって電気がない状況が初めてだったので怖がっていました。
普段と違う雰囲気や地震も怖かったのだと思います。
少しでも普段と同じ事をさせてあげて安心させてあげたかったので、上の子だけ車に行ってTVを見ようか?と誘ってみました。
下の子はパパとおねんねです。
ポケットモンスターの放送日だったので、外が真っ暗で怖がってはいましたが普段と同じように放送されているアニメを見る事ができて多少はリラックスできたようです。
モバイルバッテリー等に充電していたので、1時間くらいTVを見て家の中に戻る時に空を見上げてみると星空が普段だと見えない星まで見えてすごくキレイでした。
この星空は、真っ暗なのが怖い子どもも「キレイだ…」と言っていました。
星座早見表を持っていなくて残念。
20時くらいにはベッドに入ってさっさと寝たので、朝は日の出前に目が覚めてしまいスマホをいじってみるとドコモの4Gでネット接続できるようになっていました。
寝ている人が多いので接続が安定していたんでしょうね。
また明るくなって起床→活動時間になるとネット接続ができなくなるかもしれないので、接がるうちに情報収集と急ぎめで伝えたい事がある人に連絡LINE を送信しておきました。
この時検索したのは「土鍋 ご飯 炊き方」です。
コンロに炊飯ボタンがあったので押しておまかせで炊いたところ鍋底がけっこう焦げてしまったので。
地震発生・停電から丸1日経過も 電気復旧せず
子どもの学校は前日夕方に7日も臨時休校と連絡メールが来ていたので、スマホのワンセグTVで朝の情報番組を見ながらゆっくり目の朝食をとりました。
この時間はまだLINEのやりとりができていて、近くの地下鉄駅付近は停電が解消されているという情報が入ってきました。
子どもの公文式教室からも、明るいうちに帰れるよう時間を早めて開きますと電話が入ったので開く時間に合わせて行く事にしました。
朝ワンセグを見ていたスマホ等の充電もしておかないと不安なのて”車のエンジンをかけるついでに近所の様子を見てまわってから教室へ向かうことに。
信号機は大きな道路は点いていましたが、まだ消えている信号もたくさんありました。
地下鉄駅付近を見に行ってみると、100円ショップの電気が点いていて開店していて運良く駐車場にすぐ入れたので行ってみると、レジには長い行列ができていて、パッと目に入ったお菓子の棚にはもうほとんど商品がありませんでした。
私はUSBからガラケーに充電できるコードか変換アダプタを探していましたが、今はガラケー充電アイテムは売り切れ以前に置いてないっぽい?
電池類も売り切れていたので何も買わずに店を出ました。
地下鉄駅付近がすべて停電復旧した訳ではなく、区角によって停電のまま営業しているお店もありどういう法則があるのかないのかよくわかりませんでした。
子どもを公文式教室に送った後、実家にモバイルバッテリーとUSB充電ケーブルを届けに行った時に新聞の厚真町の土砂崩れの写真を見たのですが、小さな画面のワンセグ放送では土砂崩れがあった事は知っていても山々すべてが崩れている風景は言葉に表せない衝撃でした。
また、この頃になると私達の住む地域の震度が6弱だったと報道されていました。
14時の時点で停電が復旧しないので今晩も電気のない生活を想定し早めに帰宅したところで近所の方と会ったので声を掛けあって少しお話ししていると、すぐそこのご近所の区角では昨日の21時過ぎに停電が解消されていたようでした。
近くは電気が来ているからすぐにも復旧するかな?と思ったけどそういう事にはならないんですね。
昨日と同じく早めに夕食をと準備しましたが昨日より天気がくもりだったので早く薄暗くなってきてしまい、またアロマキャンドルを点けながらの食事となってしまいました。
食事も終わってもう日没という時にパッと家の灯りが点きました。
17時40分とか そのくらいだったと思います。電気が点いて明るい情況がこれほど嬉しかった事はありません。
実に38時間ぶりの電気復旧でした。
停電が解消されWifiでネット接続も安定して行えるようになったので、友人達に連絡したところ、同じ札幌市内で同じ区内でも停電中のところと解消されているところがあるそうで、 私の友人達のところで一番遅かった人は23時ごろまで停電復旧せず。
実際に被災して感じた事は
今回の地震で私自身はほとんど被害がなかった事もあり、本当は『被災』という言葉を使って良いのか判断に迷うくらいですなのですが。
停電が災害に入るのかって感じですよね。
ですが、自分達にほとんど被害がない状態でも状況や環境によってはライフラインが途絶える可能性があるんだって事を知りました。
今回は幸いにも我が家は電気のみが使えない状態でしたが、マンションの上の方の階に住む友人は電気の他に水道が使えなくなりましたし、オール電化住宅のお宅では水道は大丈夫でしたが停電の為IH機器が使えず食事の用意に困ったそうです。
また私は普段ミニマリストを目指すべく買い置きも積極的に行っておらず、オムツとトイレットペーパーのストックがない状態で長時間並ばなくては買えない状況に追い込まれました。
これらはもっと備えを万端にしていれば子連れで長時間並ぶ事も必要なかった事だと反省しました。
今までの震災を見てきても、どこか他人事だったのだと思います。
地震はどこででも起こる可能性があります。
ライフラインの断絶は震源地から遠くても起こる可能性がある事がわかりました。
ライフラインが途絶えると季節や天候によって命の危険がある場合もありますよね。
今回の地震が雪の時期じゃなくて良かった。
非常時の備え、大切ですよ!
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